過去ログ - 上条「俺は、美琴が好きなんだ」フィアンマ「……」
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24: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/30(日) 22:09:30.49 ID:XcxA+T7q0

途端に、浮遊感。
混乱していると、上から声が降ってきた。

「その、くつはもってないし、かしてあげられないから…」
「……とうま?」
「おれのくびのうしろのほう、うで、まわせる?」

腕を引かれる。
首後ろに回し、抱き寄せた。
そうしてようやく自分の姿勢に気がついた。

「おもくないのか?」
「かみぶくろのほうがおもいくらい」

本の中でしか読んだ事のない『お姫様抱っこ』というものだった。
存外力持ちなのか、当麻はてくてくと歩いて行く。

「……なんだか、」
「? なに?」
「なんでもない。きにするな」

自分が姫だなどと気取るつもりはない。
それでも、当麻は王子様のようだ、と感じた。
俺様を初めて外に連れ出してくれた、少年。

「ついた。ただいま」
「お帰り当麻。…その子は…?」
「え、えーっと。ともだち。ふぃあんまっていうんだ」
「そうか。…そうか」

感慨深そうに、男性の声が二度相槌を打った。
当麻の父親だろうか、と首を傾げる。
と、当麻が紙袋を片付けに歩き出す。
がさごそとしまいこむ間も、視線は感じられた。


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