過去ログ - 上条「俺は、美琴が好きなんだ」フィアンマ「……」
1- 20
26: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/30(日) 22:09:50.76 ID:XcxA+T7q0

ひと段落つき。
促されるままソファーへと腰掛けると、もてなされた。

「紅茶は嫌いかな?」

甘い匂いがする。
砂糖と牛乳、それからダージリンの香りだった。

「ありがと、とうさん。てつだおうか?」
「…そうだな。あつそうだし」
「…もしかして」
「うん。…ふぃあんま、めがみえないんだ」

当麻は父親らしき男性にそう軽く説明して、カチャリという音を持つ。
恐らくカップをもってくれたのだろう。
ふう、ふう、と息を吹きかけて冷ます音が聞こえる。
ぺた、と唇に陶器の感触。少しずつ傾けられてくるので、少しずつ啜った。
甘く温かな味がする。それはいつも口にする高級品とは程遠かったけれど。

一人で飲むより、ずっと美味しい味。

「……おいしい」
「よかった」

手を伸ばす。
当麻の顔に触れた。
笑みを形作っていることを、触って確認する。

「とうさん、いらないくつってない?」
「靴?」
「うん。ふぃあんまにあげたいんだ」

明日からも、一緒に出かけたいから。

そんな言葉に、泣きそうになった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/509.66 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice