過去ログ - 上条「俺は、美琴が好きなんだ」フィアンマ「……」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2013/06/30(日) 22:09:50.76 ID:XcxA+T7q0
ひと段落つき。
促されるままソファーへと腰掛けると、もてなされた。
「紅茶は嫌いかな?」
甘い匂いがする。
砂糖と牛乳、それからダージリンの香りだった。
「ありがと、とうさん。てつだおうか?」
「…そうだな。あつそうだし」
「…もしかして」
「うん。…ふぃあんま、めがみえないんだ」
当麻は父親らしき男性にそう軽く説明して、カチャリという音を持つ。
恐らくカップをもってくれたのだろう。
ふう、ふう、と息を吹きかけて冷ます音が聞こえる。
ぺた、と唇に陶器の感触。少しずつ傾けられてくるので、少しずつ啜った。
甘く温かな味がする。それはいつも口にする高級品とは程遠かったけれど。
一人で飲むより、ずっと美味しい味。
「……おいしい」
「よかった」
手を伸ばす。
当麻の顔に触れた。
笑みを形作っていることを、触って確認する。
「とうさん、いらないくつってない?」
「靴?」
「うん。ふぃあんまにあげたいんだ」
明日からも、一緒に出かけたいから。
そんな言葉に、泣きそうになった。
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