過去ログ - 上条「俺は、美琴が好きなんだ」フィアンマ「……」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2013/06/30(日) 22:10:13.98 ID:XcxA+T7q0
次の日も、その次の日も。
当麻は俺様の下を訪れては、手を引いて外に出してくれた。
友人は居ないのか、と失礼を承知で尋ねれば、もう必要無いとの言葉。
「だって、おれにはふぃあんまがいるから」
「…おれさまが、いるから?」
「うん。…おれをやくびょうがみあつかいしたり、いやなことをさせるともだちは、もういらない」
当麻がどんな人生を送ってきたのか。
俺様は、当麻の口から出てきた言葉でしか、知らない。
当麻もきっと、それは同じだろう。
俺様は送ってきたままの人生をそのまま言葉にして伝えた。
しかし、当麻の言葉が全て本当とは限らない。
が、少なくとも毎日に絶望し、俺様と同じように閉塞感を抱えて生きてきたことは理解出来た。
「とうま」
「ん?」
短い期間で。
それでも、世界に拒絶されていた幼い子供が恋に落ちるのに、依存するのに。
特別な理由はありふれ過ぎていて。
「とうま、だーいすき」
「え、あ、……へへ。おれも、」
何も見えない闇の中で。
唯一見つけた光に、恋をした。
恋と呼ぶには生ぬるい感情に、うまく名前をつけられない。
少なくとも、当麻が生きている限りは自分も生きられる、と思った。
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