過去ログ - 上条「俺は、美琴が好きなんだ」フィアンマ「……」
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40: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/30(日) 22:13:02.18 ID:XcxA+T7q0

「あ」

酷い雨の中。
ため息橋の窓向こうを見つめる少女が居た。
細身の体は長身で、赤い髪は長く。
肩を露出するタイプのワンピースだが、卑猥な印象はない。
それは彼女が肉感的とは程遠い体つきのスレンダーなタイプだからかもしれない。
その後ろ姿には、酷く見覚えがあった。最後に見た時は、もっと小さかったけれど。

「フィ、アンマ」

上条は、傘の持ち手を握り締め。
人違いではありませんようにと祈りながら呼びかける。
彼女は、肩をビクつかせて驚いた後。
ゆっくりと振り返り、上条の姿を見た。
いいや、実際には見られてはいない。彼女は盲目なのだから。

「……当、麻?」

彼女の声は、かすれていた。
泣きそうな声だ、と上条は思う。

「久しぶり」

ずっと、会いたかったよ。

同じく泣きそうになりながら、上条当麻は傘を放り出した。


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