過去ログ - 上条「俺は、美琴が好きなんだ」フィアンマ「……」
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6: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/30(日) 22:05:23.90 ID:XcxA+T7q0

硬質で無機質で、そんな音。
ガラスが割れたような音が、した。
侵入者かもしれない。殺されるだろうか。
それでもいいな、と思う辺り、きっと俺様は絶望しているんだろう。

『や、やべえ。どうしよう』

少年の声が聞こえた。
ひんやりとした床に手をつき、のろのろと立ち上がった。
壁伝いに歩き、どうにか扉を探し当てる。
ドアノブに指先が触れたところで、ドアが開いた。

「わ、」
「……だれ、だ?」

少なくとも、知り合いではない。
同じ歳の頃と思われるが、同じ歳の知り合いは居ないからだ。
俺様の目の前に居る少年は、しばしあたふたとした後。
そうしてようやく落ち着きを取り戻して、自己紹介をした。

「お、おれ、とうま=かみじょう。…きみは?」
「……おれさまの、なまえは」

与えられた名前は、これまでも、これからも、一つしか知らない。

「ふぃあんま」

だから、そう答えた。


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