過去ログ - 上条「俺は、美琴が好きなんだ」フィアンマ「……」
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8: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/06/30(日) 22:05:50.14 ID:XcxA+T7q0

俺は、産まれた時から幸運というものを持ち合わせていなかった。
誰かに不幸にされ、誰かを不幸にするのが当たり前の日々を送ってきた。
外に出れば石を投げられ、話しかければ罵倒される。
それが日常茶飯事になってしまえば、特にもう何も思うことはなかった。
両親が俺に優しかった事だけが救いだと、いつも思っていて。
きっとこのまま一生友達も出来ないままに不幸な人生なのだろうなあ、と思っていた。

『当麻、父さんとイタリアに行こう』

マスコミに不幸の元凶と追い立てられ、カメラを向けられ。
客寄せパンダのごとく日本中の注目を集めた俺は、とある日に、殺されかけた。
多重の借金を背負った男が、捨て身で俺を刺そうとした。

『全部お前のせいだ! 疫病神め!』
『…うん。ごめんね、おじさん』

事実、きっと俺のせいなんだろう。
思わず笑っていた。俺は、絶望していた。

そうして入院した日の夜。
縫合手術を終えて、父さんにそう言われた。

バチカンでオカルトに頼る事で、俺の体質をどうにかしようとしたのか。
それとも、どこでもいいから、ひとまずほとぼりが冷めるまで日本から逃げようと思ったのか。

そのどちらなのかはわからないが、俺は素直についていった。


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