過去ログ - 上条「俺は、美琴が好きなんだ」フィアンマ「……」
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876: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/08/04(日) 00:57:02.36 ID:7NQGR9Tl0

びちゃびちゃ、と粘着質な水音。
吐血をしながら通話をしているのだろうか。
呼吸音には、ぜひゅ、という息切れにも似た奇妙な音が混ざっている。
掠れ掠れ、少年の声は言う。

『俺、は。ここで、リタイア……だが』
「……」
『お前は、そうじゃ、ねえだろ。げほ、』
「……あァ。…だが、…持って行かれちまった」
『役立たず、野郎…ハッ…。……お前も、彼女が好きなんだろ』
「………」
『俺の分も、守って、やれよ。もう、なにも、奪わせないって、その口で言ったんだろうが。
 もうこれ以上、フィアンマが誰かの都合に振り回されないように、してやれよ。 
 多分、それにはお前が一番向いてる。妹達の為だって、偽善者みてえに奔走してるテメェが』

声から、力が徐々に抜けていく。
彼女の携帯にかけなかったのは、この様子を聞かせないためだったのだろう、と一方通行は勘づいた。
格好付け野郎、と罵倒して、一方通行は視線を地面へ落とす。
壁に手をつき、無理矢理に立ち上がった。頭が痛い。

「安心して死ンどけ。……後はやってやる」
『……しくんなよ』



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