過去ログ - 上条「俺は、美琴が好きなんだ」フィアンマ「……」
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892: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/08/04(日) 23:01:30.53 ID:cu7VvmEM0

ひんやりとしたコンクリートの感触が、彼女の下半身を冷やしている。
膝を抱えたその体勢では僅かに下着が覗いているが、それには気づかない。

「……帝督は、どうしたんだ」

一方通行が無事であることは、知っている。
自分を連れて逃亡するのが限界だったオッレルスが追撃を喰らわせているとは思えない。
フィアンマの問いかけに、オッレルスは首を傾げて笑みを浮かべた。
その笑みは完璧で、優しげで、それ故に悪意がひた隠しにされたものだった。

「死んだよ」
「………」

予想していなかった訳じゃない。
それでも、思っていた以上にその解答が与えた衝撃は大きい。
涙が出てこないのは、ショックが大きすぎたからだろう。
彼女は沈黙し、自らのふくらはぎへと爪を立てた。

「……お前が、殺したのか」
「どう思う?」
「答えろ」
「そうだよ」

何でもないことのように、彼は言う。

フィアンマは、唇を噛み締める。
垣根が死んだ。
自分に笑いかけてくれた、友人が、死んだ。
それも、自然な死ではなく、殺された。

痛かっただろう。
辛かっただろう。
自分のせいだ。
自分さえいなければ、こんなことには。

彼女が自分を責める度、能力が発動する。
その度に、オッレルスの目に彼女は魅力的に映った。
絶対に逃したくないと、執着心を強める程。

「だって、君には―――俺だけが居れば良いじゃないか?」


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