過去ログ - 上条「俺は、美琴が好きなんだ」フィアンマ「……」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2013/08/05(月) 20:39:05.56 ID:aHPkyzUW0
夜になった。
一方通行は『グレムリン』に囲まれ、無表情でいた。
考えたところで、手がかりがなければ助けようがない。
利用出来るものは何でも利用する。
それがたとえ、魔術師という得体の知れないものであっても。
『グレムリン』側もそのつもりらしく、攻撃を仕掛けてくることはなかった。
尚、オッレルスの攻撃から生き延びたウートガルザロキは一方通行によって愉快なオブジェ状態である。
死んでいないというのが尚更エグさをそそる。
が、仲間と協力して治癒術式を施したらしく、ようやく彼は言葉を紡ぎ出した。
「っつつ、ひでえなオイ。倍返しどころじゃねえぞ」
「……」
ふん、とばかりに一方通行は取り合わない。
青年は肩を竦め、体を休めるべく壁にもたれかかった。
廃ビルの中、魔術師数名と超能力者一名はほそぼそと言葉を交わす。
「策ってのは何だ」
「話してわかるかどうかは不明だが、一応説明はしてやろう」
言って、少女は壁へ息を吹きかけた。
どのような仕組みかは知らないが、壁につらつらと日本語が綴られては消えていく。
一方通行はちらりと視線をやり、文字列を眺めては瞬時に記憶する。
学園都市最高の頭脳において、この程度の暗記は造作もなかった。
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