過去ログ - 上条「俺は、美琴が好きなんだ」フィアンマ「……」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2013/08/06(火) 21:55:30.33 ID:UA5Wq/2b0
シャツのボタンに手がかかった。
身体がびくつくことだけは堪えきれなかったが、言葉は出さない。
耐えていればすぐに終わる。
フィアンマはそう自分に言い聞かせ、目を閉じる。
「……目を開けてくれ」
要求され、仕方なしに目を開けた。
能力被害による偽りの愛情に踊らされている男の顔が見えた。
哀れなものだ、とほんのわずかに思って。
それでも、垣根のことを想えば、心から同情など出来るはずがない。
「……五年前から、君のことが好きだった」
情熱的な告白だとは思う。
思うが、それは客観的な視点で感じるだけ。
仮にオッレルスが垣根を殺していなかったとして、彼女は彼を愛することはないだろう。
あったとして、それは長く時間をかけなければありえないことだ。
その積み重ねを短縮するために、彼は彼女を抱いて術式を執行しようとしている。
悪いことをしているという考えはないのだろう。正しい意味での確信犯だ。
「君が欲しかった」
「………何故、そこまで俺様に執着する」
服を乱された状態で。
諦念を湛え、彼女はそう問いかけた。
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