過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
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153:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga ]
2013/07/11(木) 17:56:43.91 ID:m/mZVw790

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○月○日

8日目。


魚が途端に釣れなくなった。まるでこちらを意識しているかのように。
そのまま二時間ほど続けてみたが、いつもは何匹か固まってくる魚がパラパラと一匹づつ近づいてくるだけだった。
全部、釣ったが歯応えがない。
そのせいか妙に物思いに耽っていた。

エルヴィン。ハンジ。
二人と同じベッドで雑魚寝をしたからか、妙に身体が軽かった。馬鹿みてぇだが、俺は安心してる。人肌が恋しいとか、ガキ
かよって呆れてしまうが。この感情に嘘を付こうとは思えない。明日には死んでるかもしれない身だ。俺も、ヤツらも。だから
安心しているのだろう。それは二人も同じに違いない。

死を見過ぎてきた自分達は、絶対に死なないと豪語できるほど強くも馬鹿にもなれない。
おそらく近い内に死ぬだろう。俺もハンジもエルヴィンも。エレンやミカサ、調査兵団の団員の大半は。ただそうなる前に、俺達
は何か生きた証を残したいと思っていて、それを残せずに死ぬのを恐れるのかもしれない、と。
醒めた思考で、漠然とどうでもいいことを考えていた。下らない。

エルヴィンやハンジには、絶対にこの日記まがいのものは見せられない。生き恥だ。だから賭けに勝とう。



今日は19匹。これは勘だが、明日大物が釣れそうな気配がある。


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