過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga ]
2013/07/11(木) 21:05:50.34 ID:m/mZVw790
「釣りって……あの釣りだよな。サカナは……?」
「察しが悪いなクソ巨人。エサは俺で、魚はてめぇだよ」
「……ヘェ。面白いこというな」
緊迫感が周囲を覆う。目の前の鈍感も漸く理解したようだ。目の前の人間が、お前の命を刈り取ろうとしているのだと。
殺意と殺意が交差する。
「本気で言ってるのかな。その武器は面白い発想だけど、そんなのでワタシを殺せると」
「試せば分かるだろう」
そうだ。試せば分かる。
俺は目の前のクソ巨人を殺せるのか。俺は本当に人類最強の兵士に相応しいのか。俺が……与えられるだけじゃなく、何かを返せる人間なのか。
もう我慢の限界だ。我慢の日々は、今日で終わりにしたい。
だから、
「てめぇは俺に削がれろ」
懐に素早く手を入れて、信煙弾が込められた銃を取り出し発砲した。
弧を描く赤の色は、狙い通りに獣の巨人の目ん玉へと飛来していく。それを確認して両手のトリガーを引き絞り、アンカーを打ち出した。
「ウォォ……?!」
反射的に避ける獣の巨人。
そうだ。お前らは高度な知能があるからこそ、咄嗟の判断は人間と変わらない。
飛来物があれば反射的に避けるし、致命傷を追わないと分かっているのに、驚き思考が停まる。そこがてめぇらの弱点だ。
嗚呼。
嗚呼――始めよう。
俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって。
隙だらけの背後に回り込むと、断罪の刃をうなじに向けて叩きつけた。
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