過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/07/15(月) 21:48:09.38 ID:TMIUBM/d0
「凄いな……こんなオモシロ武器で、ここまで出来るんだ」
うなじの体毛を半分は削り取った所で、獣の巨人から不吉な気配が漏れた。
「でも飽きたよ。他にはないの?だったらもう観察は終わりかな……」
膨れ上がる不吉。向けられている方向は、宙を踊る俺に対して。
「大体は分かったし、もうイイかな。死んでいいよ」
瞬間、奇妙なほど長い右腕が振り上げられた。まるで鬱陶しいハエを追い払うかの動作のように、速度を最優先したムチのような一撃。
「うるせぇ……てめぇが死ね」
遅いんだよ。このノロマが。
速度を殺さぬように上半身を捻り下半身を持ち上げた。空中で前転するような姿勢に変化し、下半身があった位置を拳が穿っていった。
豪腕が発生した風圧は凄まじく、吹き飛ばさそうになる。
「――ふっ」
伸びきった腕に右の刀を突き立て、そのまま独楽のように腕の上を高速で転がる。
女型の巨人の際は、このやり方で腕から肩にかけての筋肉を削ぎ落とせたが、やはり体毛に阻まれた。まったく傷を与えれず、刃を無駄に磨耗させてしまっている。
しかし柔らかく沈む体毛は、転がるには丁度いい。そのままうなじを狙えるチャンスだ。
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