過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
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197:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/23(火) 23:22:25.79 ID:glQvPKuF0

深くめり込んだ刃を脱着する。勿体無いと思うが、抜いている暇はない。
仮に抜けても耐久性は著しく劣化し、使い物にならないだろう。支えを失った身体は、無重力に攫われ吹き飛ばされる。
すぐにアンカーを射出し、残り少ないガスを吹かした。

離脱したと同時に、獣の巨人も着地していた。
予想通り右肩を地面にブツけるようにして。あのまま勝算の無い勝ちに縋っていたら、どうなっていたかは想像したくない。
手短な民家の屋根に着地し、周囲を警戒しつつ、獣の巨人に注視した。

倒れていた獣の巨人は、のそりと立ち上がる。
右肩からうなじにかけて斬り裂いた傷口から、高圧の蒸気が発生し、傷が再生されていく。
まずは肉から。そして防御の要である体毛が。

(……肉はおよそ10秒。体毛も一緒に再生されるせいか5秒。合計で15秒か……)

それだけで全ての傷は再生を終えていた。
やはりただの切り傷や一部分の破損程度では、大きく動きを阻害させるのは難しい。その軽症すらを与えるのが必死なのにだ。
厄介を通り越して、憎々しいとはこの事か。

「……ジャマなんだよ」

立ち上がった獣の巨人が、俯いたままブツブツと震える声を発する。それは瘴気となって一帯を覆い尽くす殺気だ。

「くんなよ……ジャマだって言ってるだろう!!」

口調をガラリと変えた獣の巨人は吼えた。その対象が己では無いと気付く。

周囲からゾロゾロと集まってきている通常の巨人共にだろう。
13メートル級が一体。10メートル級が二体。7メートル級が一体。遠目ながらも視認できる。3メートル級もきっと建物に見えないだけで近付いてきてるだろう。
その巨人共に向って、獣の巨人は吼える。



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