過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
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[saga]
2013/07/23(火) 23:26:57.84 ID:glQvPKuF0
「くっ――くくくっ」
何故だか笑えてきた。滅多に声に出して笑わないし、笑えないと言うのに。
不思議と腹の奥底から込み上げてくる。
生命の危機に連続で晒され続けた事で、気でも狂ってしまったのだろうか。別に面白くもなんとも無く、この状況はある意味で当然の事だと言うのに。
弱いから殺される。
強いから殺せる。
弱肉強食。食物連鎖。
当然すぎて、なんの面白味も無い事実だ。だが……無性に笑えてきてしまうのだから、これはもう発作か何かの病気と割り切るしかない。
それも長くは続かなかった。
宙を疾走する身が唐突に揺さぶられたかと思うと、ガクンと急速に落下していく。
「――――」
ガスがとうとう切れたのだ。
トリガーを握るも、プシュウプシュウと残量がゼロを示す音が鳴り響くだけで、空を翔ぶことは叶わない。
立体機動を失った人類は、羽を捥がれた鳥と同じだ。
落ちる。堕ちて行く。
落下の衝撃を殺す為に、受身を取った。全身を叩いていく衝撃をやり過ごし、すぐに身を起こして二本の足で走る。
幸いな事に、獣の巨人との距離は開いていた。
それも数秒後には詰められる距離でしかないのだろうが、関係ない。
生きているのなら、戦える。二本の足で、前へと進むだけだ。
生まれてこの方、地に足を付けてきた、この二本の足だけは知っている。己を裏切らず、ただ生き抜くために、前へと歩みを止めない事を。
立体機動を失ったことさえ、些細な問題だ。
「……まだ身体は動く」
ならば戦え。ならば足掻け。
ガスを失った役立たずの重みを外す。枷となる立体機動装置が重たい音を鳴らして地面に衝突した。片手には最後の刃だけを握り締めた。
軽装になった身を全速力で飛ばし、周囲に視線をやる。
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