過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2013/08/12(月) 22:47:44.55 ID:Vbjiezhr0
「……来たか」
前方から7メートル級。左方からは10メートル級が2体。
どれだけ怒ろうが、身体は動きそうにない。意識は霞が掛かっている。いつ意識が途絶えても不思議ではない。
それでも、
「最後まで俺は……諦めねぇ」
巨人が迫る。
どいつもこいつも心底、癇に障る半笑いのような表情を貼り付けながら、近付いてくる。
それを睨みつける。たとえ100パーセント死ぬと分かっていても、最後の最後まで抗ってやる覚悟を持って。
腕がゆっくりと近付いてくる。どうやら叩き潰す気はないらしい。
こちらが動けないのを、生物の本能で理解しているのだろう。この獲物は、ただ捕食されるのを待っているだけなのだと。
3メートル……2メートル……1メートル。
(……諦めねぇ)
もはや意識はそれだけだ。生きるか死ぬかじゃなく、最後の最後まで戦う意志だけは捨てないという気概。
巨人の手が、己を掴む。
全身の骨が折れそうになる激痛が走るが、意識が飛びかけているせいか、あまり感じ無かった。汚い手で触れられた事による肌が粟立つ感覚すら無い。
それは僥倖なのか判断はつかなかったが、確実なのは終わりが目の前まで迫っていることだ。
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