過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
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249:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/18(日) 22:01:31.97 ID:eFwyLQUp0

「……死んじまったようだな」

クソガキが俺に対して心配そうに声をかけてくるなど、想像の埒外だった。
やれやれ……あの光景は文字通りの夢だったらしい。やはり現実はそう優しくないようだ。

「この……クソチビ」

俺の表情から何かを悟ったのか、いつも通りの剣呑とした顔付きになるミカサ。
こいつにはこの顔の方がお似合いだろう。クソチビ発言は頂けなかったが、無駄に挑発したのは俺の方だ。そこは甘んじてやろうと唇を歪めた。

「冗談だ」

「…………あなたの冗談センスは最悪だ」

「てめぇの言語能力ほどじゃねぇよ」

「この……っ」

一言一言を音にする度に、喉が痛む。随分な期間、声帯を使用していなかった弊害だろう。この調子だと俺は長い間、惰眠を貪っていたようだ。
そのリハビリも兼ねて、今にも噛み付いてきそうなミカサの殺気を活代わりにする。
生きていると実感するには、丁度良い相手だった。

「……あなたは、今日、喋りすぎじゃないですか」

「バカ言え。俺は元々、結構喋る」

「……だから口を閉じてください。喋りすぎです。これ……水です」

遊ばれているのに気付いたのか、奥歯を噛みながらコップに注がれた水を勧めてくる。
審議所で出会った頃のこいつなら、俺に隙があれば喉元を掻っ切って来てもおかしくなかったのだが。流石に怪我人を相手に暴力を振るう気は無いらしい。
それが成長か弱くなったかは判断は人により異なるだろうが、俺から言わせればどちらにせよガキだな、と感じた。
まだまだ世間を知らないガキだ。つまり……伸び白はあると言う事だろう。

「貰おう」

「……お礼ぐらい……言えないのですか」

「怪我人には優しくしろ、と習わなかったか」

「……ッ」


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