過去ログ - リヴァイ「俺が何者なのかを証明しよう――この大物を釣ることによって」
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[saga]
2013/08/18(日) 23:05:17.19 ID:eFwyLQUp0
「……以上だ。報告が遅れて悪かったな」
大きな石碑の前に座りながら、俺は静かに声を落とした。
落とした声は、夜闇に溶け込むようにして消えていく。兵舎の灯りは消灯し、周囲が真っ暗の中、月明りだけを頼りに石碑を見た。
最近になって刻まれた、死者の名を。
ミケ、ナナバ、ゲルガー、リーネ、ヘニング。
ペトラ、オルオ、エルド、グンタ。
その他にも数え切れない程の……部下達だった名を一つ一つ確認していく。
今は亡き……心臓を捧げた同胞達の名を。決して忘れないよう……記憶に刻み込むように。
この場に足を運ぶのも、思い出してみれば久々だった。
「らしいとか、ようだとか、ハッキリしねぇ報告で悪いな。俺もさっき聞かされたばかりで、断言が出来ねぇんだ」
吐き出す言葉に、返事が返ってくる事は無い。
死人に口なし。どれだけの言葉を重ねようが、どれだけの思いを馳せても、死んでしまったヤツらは応えない。
それでも俺が足を運ぶのを、止めようとは思えなかった。
感傷や自己弁解。
そんな類のエゴだとしても、押し付けがましい行為にも、己にとっては意味があったから。
「俺は……俺達は前に進む」
声に出して、決意を表明する。
これは一種の儀式的なモノに近い。例えるなら……区切り。
自分の中にある迷いを、振り払って、前に進む為の。己の弱さを曝け出し、それでも足を止めない為の。区切り。
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