過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part3
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258: ◆zvY2y1UzWw[sage saga]
2013/07/03(水) 01:20:19.27 ID:NljtLaCR0
「…やめやめ!今はここを大いに利用させてもらおうかな!」

夕美が実態を失い、完全な精霊の姿となる。

『…私の声に答えよ、この地に生きていた我らの恋人よ!』

―ユミ様…!
―ユミ様だ!

夕美から、蛍のような緑色のエネルギーが溢れてくる。

幻想的なその光景は、夕美の起こしておいた霧で誰も見る事は出来ない。

  るんたらったぴょんぴょん、るんたらったぴょん♪

その光をばらまきながら、踊るように、跳ねるように、笑いながら更地を歩く。

『人に侵される前の姿を思い出せ!目覚めよ!』

光りが落ちた大地から、まるで種が撒かれたように植物の芽が顔を出す。

『新たな目覚めだ!』

夕美がくるりと回って両腕を上げると、その芽がみるみるうちに成長してゆく。

  るんたらったぴょんぴょん、るんたらったぴょん♪

ビルのあった場所は大きな樹が聳え立ち、道路は花畑となった。

街の外見をそのまま植物にしたかのような森が形成されてゆく。

『幸せ?』

―ユミ様!
―ユミ様!

さわさわ、ざわざわ、木々が揺れて答える。

『たとえ再び、人々に侵されようとも、魂は大地に刻まれる…。誇り高く、美しく生きよ!』

踊り終えた夕美は実態を取り戻し、人の姿へ戻る。

「…あのね。母星の世界樹様とっても寛容なの。私にこの星を任せてくれたくらいにはね。」

「私…まだ、この星を信じるから…ナナちゃんは…どうするの…?」

その声は植物達に吸い込まれて消えた。


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