過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part3
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◆kaGYBvZifE
[saga]
2013/07/06(土) 23:56:35.87 ID:WWv5iVO20
「祭りの準備は順調のようですからね……ちょっとばかり手助けを、と思いまして」
「必要ない」
泰葉は内容も聞かずに断じる。
この男の『プロデュース』を受けるとはいえ、手放しに信用するほど泰葉はお人好しではない。
「主要な道路はカースの群れで完全に封鎖したわ。GDFもヒーローも迂闊には近寄ってこれない。
それこそ、また例の爆弾を使いでもしない限りは」
そして、今のGDFが世論に背を向けてまでカースの大量駆除を行う性格の組織ではないことを、
泰葉は薄々ながら感じ取っていた。テレビや新聞、インターネットで情報はいくらでも入手できるし、
GDF総司令交代に前後して行われた記者会見で事件のあらましは世間に知れ渡っていたからだ。
「クッククク……さすがご明察。私の伝手で調べていますが、今のところ連中も攻めあぐねていますねぇ」
「伝手?」
「ええ。これでいて『友達』の多い方でしてねぇ……」
露骨に当てこするような言い方に苛立ちを覚えたが、何か言い返すのも無駄だと判断した泰葉は、
射るように睨みつける目を唯一の抗弁とした。
とはいえ、不愉快なのはともかくとして、無能な男ではないのは確かだ。
少なくとも今のところはティアマットは泰葉を裏切らないし、泰葉もティアマットに敵対するメリットはない。
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