過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part3
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◆3Y/5nAqmZM
[saga sage]
2013/07/01(月) 17:47:40.35 ID:uTDf1N9Ro
「・・・・・・あの娘」
「?どうしたの、昼子ちゃん」
少し時間を遡り、夕暮れの商店街。神崎昼子こと悪姫ブリュンヒルデは、ある少女をじっと見つめていた。
「・・・ッ」
しばらく黙って見ていたブリュンヒルデだが、相手が視線気づいたのか見返してくると、ふっ、と視線を逸らして歩き出す。
(あ奴、一体何者だ?魔族と近い魔力の波長を感じたが、しかし何かが決定的に違う・・・何なのだ、この奇妙な感覚は・・・)
―――ブリュンヒルデが知らないのも無理は無い。かつて、竜と魔族の争いから背を向けた一派のことは、魔界の殆どの資料に残されていない。
―――妖精として種が分化した後も、彼らと魔族の交流は断絶されたままであり、妖精の存在を知る魔族は、全くといっていいほど存在しないのだ。
(・・・父上なら、何かご存じだろうか。いや、しかし・・・)
蘭子の召喚に応じ、人間界へとやってきて以来、父とは一度も連絡を取っていない。今父と会うのは、何と言うか、少し気まずいものがある。
待って、昼子ちゃーん、と追いかけてくる蘭子の声を聞きながら、どうしたものか、と思考を巡らす悪姫であった。
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