3:ミガサ[saga]
2013/07/01(月) 21:13:44.53 ID:PpAPeh660
―――君の髪の香りはじけた 浴衣姿がまぶしすぎて―――
「はぁ、はぁ、待ったか?」
「私も遅れて来たから待っていないよ。どうしたんだい?」
「親がうるさく、て……」
4:ミガサ[saga]
2013/07/01(月) 21:14:16.88 ID:PpAPeh660
―――はぐれそうな人ごみの中 「はなれないで」 出しかけた手を―――
「凄い人だかりだな……」
「そうだね……」
「……な、なぁ、迷子になったら困るからさ―――」
5:ミガサ[saga]
2013/07/01(月) 21:15:03.06 ID:PpAPeh660
―――君がいた夏は 遠い夢の中―――
「……何も取れなかった」
「まぁまぁ、元気出せよ」
「君は沢山取ったな。何かコツがあるのかい?」
6:ミガサ[saga]
2013/07/01(月) 21:15:48.62 ID:PpAPeh660
―――子供みたい金魚すくいに 夢中になって袖がぬれてる―――
「はははっ!見ろよ!沢山取れたぜ!」
「ふむ、私も挑戦してみようかな」
「ならコツを教えてやるよ。ほら来いよ!」
7:ミガサ[saga]
2013/07/01(月) 21:16:19.86 ID:PpAPeh660
―――君は好きな綿菓子買って ご機嫌だけど少し向こうに―――
「綿菓子……不思議な食べ物だね」
「お前はそういうの食べなそうだからなー」
「わ、私だってりんご飴ぐらい知っている」
8:ミガサ[saga]
2013/07/01(月) 21:16:50.45 ID:PpAPeh660
―――君がいた夏は 遠い夢の中―――
「やっぱり志乃と楓じゃん!おーい!ちょっと待ってろよー!」
「ちょ、ちょっと待って―――あっ」
「うわっ!?」
9:ミガサ[saga]
2013/07/01(月) 21:17:22.27 ID:PpAPeh660
―――神社の中 石段に座り ボヤーッとした闇の中で―――
「……」
「はっ、はぁっ、ここにいたのか。探したぞ?」
「あ……」
10:ミガサ[saga]
2013/07/01(月) 21:17:49.97 ID:PpAPeh660
―――線香花火マッチをつけて 色んな事話したけれど―――
「俺さ、来週引っ越すんだ」
「……そうか」
「驚かないんだな」
11:ミガサ[saga]
2013/07/01(月) 21:18:20.11 ID:PpAPeh660
―――君がいた夏は 遠い夢の中―――
「……」
「なんだよ。俺の顔をじっと見て……」
「……やっぱりダメだね。私は」
12:ミガサ[saga]
2013/07/01(月) 21:19:03.61 ID:PpAPeh660
―――君がいた夏は―――
「ん、君か」
「どうしてここに、かい?人ごみは昔から苦手でね」
「君があの時、手を握っていてくれてたら、苦手ではなくなっていたかもしれないね」
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