過去ログ - クリスタ「誰も私を知らない世界。」
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13: ◆51UnYd7yHM[sage saga]
2013/07/01(月) 21:36:27.77 ID:g75CBb1AO
きらびやかなドレス?
宝石があしらわれたティアラ?
それともまだ食べた事もないほど甘いお菓子?
14: ◆51UnYd7yHM[sage saga]
2013/07/01(月) 21:37:12.48 ID:g75CBb1AO
自分は良い子にしてきたはずだ。
気を抜けばすぐ脳裏に響く罵倒の数々を振り払うべく、必死に必死に良い子であろうとしてきた。
後の美談となる死さえも望むほどに。
15: ◆51UnYd7yHM[sage saga]
2013/07/01(月) 21:43:20.84 ID:g75CBb1AO
クリスタ(お願いします。その世界に住めなくても良い。一瞬だけ。一瞬だけで良いから・・・)
叶うはずのない願いを胸の奥でつぶやく。
16: ◆51UnYd7yHM[sage saga]
2013/07/01(月) 21:43:56.01 ID:g75CBb1AO
先ほどまでは真っ暗な静寂の中に一人取り残されているかのような感覚でいたが、今はむしろその静寂の一部となるべく体が溶け出しているような気分だ。
寝息が徐々に安らかなリズムを刻み始める。
その時。
17: ◆51UnYd7yHM[sage saga]
2013/07/01(月) 21:44:36.96 ID:g75CBb1AO
―翌日―
クリスタ「・・・・・・ここはどこ?」
目が覚めるやいなや口を突いて出た言葉がこれだ。
18: ◆51UnYd7yHM[sage saga]
2013/07/01(月) 21:45:14.22 ID:g75CBb1AO
さっきからずっとここに立ち尽くしていたかのような感覚だ。
到底寝起きとは思えないほど、あまりにも素なのである。
そしてもう1つ気掛かりな点――というか、これこそが最大の謎なのだが――がある。
19: ◆51UnYd7yHM[sage saga]
2013/07/01(月) 21:46:07.98 ID:g75CBb1AO
体を支える足の裏の感触もありありと感じる事ができる。
次にクリスタは夢遊病の線を疑ってみた。
しかし、それもあまり附に落ちない。
20: ◆51UnYd7yHM[sage saga]
2013/07/01(月) 21:47:06.77 ID:g75CBb1AO
とりあえず、少しでも現状を把握しようと周囲を見渡してみた。
自分がどこにいるのかだけでも知っておかなければ。
21: ◆51UnYd7yHM[sage saga]
2013/07/01(月) 21:48:00.72 ID:g75CBb1AO
そんな事を考えていると、一人の商人が話しかけてきた。
商人「どうしたね、お嬢ちゃん。浮かない顔して。」
22: ◆51UnYd7yHM[sage saga]
2013/07/01(月) 21:48:53.54 ID:g75CBb1AO
商人「ん? 何区だって? そりゃアンタ、トロスト区だよ。ほれ。」スッ
商人は自身が商う雑貨屋の暖簾(のれん)を指差した。
23: ◆51UnYd7yHM[sage saga]
2013/07/01(月) 21:49:36.77 ID:g75CBb1AO
一旦離れます。
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