過去ログ - クリスタ「誰も私を知らない世界。」
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9: ◆51UnYd7yHM[sage saga]
2013/07/01(月) 21:34:02.03 ID:g75CBb1AO
兵団から支給される布団は重みこそあるが保温能力には優れており、肩まですっぽりくるまってしまえば十分に温かい。

しかし、その温もりに包まれてもなお、体から悪寒が消え去る事はなかった。

何故なら、寒さを訴えているのは体ではなく心だったから。

レイス家にいた頃、クリスタは母屋から隔離された粗末な納屋で寝起きしていた。

室温は外気と寸分の違いもなく、真冬の寒さは唯一与えられたボロ布に等しいタオルケットでは到底防ぎきれなかった。

命の危機すら感じる寒さに震え、眠れずに夜を明かした経験はもはや数えきれない。




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