17: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:32:50.75 ID:bAq3pyUe0
そして四年生になる頃には、僕は彼らの同級生になっていた。
元々同級生ではあるが「そういう人がいる」という認識だ。
たまに声をかけられて、たまに無視されたりするくらいだ。
僕はとても選べる立場ではない。それは彼女も一緒だった。
僕は選べない。選択肢が少なすぎて。そうしているしかない。
彼女も同様だ。選択肢が多すぎて。選ばないのが得策なのだ。
「あなた、人生辛くないのかしら。実際どうなの?」
「辛くないよ。僕には君もいるし、母親もいるんだ」
「わたしはこの人生を後悔ばかりして過ごしそうよ」
「あはは。ああ、確かに。僕もそうだった気がする」
「そうだった?」
「え。ああ。違う。僕。後悔したことなんてないよ」
「僕は幸せなんだ。それなのに、なんでなんだろう」
「どうして、そんなことを言ってしまったんだろう」
162Res/110.59 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。