57: ◆hOVX8kZ7sLVS[saga]
2013/07/02(火) 22:57:27.00 ID:bAq3pyUe0
「わかりません。ええと、もう一年以上話していないんですよ」
それを聞くと、気管に詰まらせたのか、げほげほと咳をしていた。
何がおかしいのか。ううん。先生の意図が分からず、聞いてみた。
「まあ、小学校から中学校に入るとき、子供の話とか、聞くわけよ」
「交流会みたいなもんだな。この辺の小学校教師とは、懇意なんだ」
「で。お前が入ってきて、俺は気になった。ああ、いじめかよ、と」
いじめかよとは率直だが間違っていないので何も言えない僕だった。
「ああ、んでな」と話を続ける先生に耳を傾けながらも頷いていく。
「仲いいって聞きゃ、あいつだ。だからあいつにお前の事を聞いた」
「するとだ、頬染めて、いらんことまでべらべら喋りやがるんだぜ」
意味がわからない。それだと彼女が僕に好意を抱いているようではないか。
あり得ない。僕がそう呟くと彼も同意していた。人に言われ少し傷ついた。
「ああ、で、まあお前の事は今日わかった。問題は次だ。あいつだ」
「あいつ。毎日毎日、どこほっつき歩いてるか、本当に知らないか」
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