25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/02(火) 23:45:41.55 ID:EscDZziR0
☆
息が白くくもっては消えた。
期待と不安を綯いまぜたたくさんの目が、一心に目の前の数字しか書かれていない板を見上げている。
だんだんと、そこかしこで歓喜の声と落胆の声が上がり始めた。
私の番号………は。
……ちがう……ちがう……これも、ちがう……
もうそろそろ……。
「あったぞ!陽毬!」
「ど、どこっ?」
私より先におじさんが見つけたみたい。
指さす先を見れば、確かに私の受験番号があった。
思わず飛びあがってしまう。
寒さで冷え込んでいた体が一気に熱くなった。
「陽毬、おめでとう!」
「おめでとう、本当に。今日はパーティーだな」
おじさんも、おばさんも、自分のことのように喜んでくれている。
私は嬉しい気持ちと、ありがとうという気持ちで、二人にぎゅっと抱きついた。
「おじさん、おばさん、ありがとう…」
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