49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/05(金) 04:08:51.75 ID:7P6Coc+b0
「知ってるよ、君がリンゴって名前のこと。いい名前だよね」
「ごめん、カレーはまた今度。僕はもう行かなきゃ」
「あ…」
「さようなら荻野目さん。幸せになってね」
「待って」
―――××くん!
喉まででかかった声は、言葉になる寸前で溶けて消えてしまった。
少年の姿と同じように。
後に残されたのは、坂道を転がったというのに傷一つないリンゴだけ。
あたしはしばらくその場で放心せざるを得なかった。
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