7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/07/06(土) 18:50:37.96 ID:hhtfiB8C0
「現場みた?」
野次馬の少年が苦痛な声のまま質問する
「いや……」
「現場を見てみなよ。本当に非道いから……何でこんなことできるんだろうって思うよ」
上条は目を向ける。さっきの野次馬がまだ群がっているが誰ひとり声を上げていない。
無音の空間の中にアンチスキルたちの指示しか響いていない。
「……っ」
上条は群れを掻き分け先頭に出る。その光景は最悪なものだった。
「何だよ……これ…」
交差点の中心は爆弾で吹き飛ばされたかのように抉れ、信号機は針金のようにグニャグニャに変形しており
地面にはバラバラになった看板やアスファルトで覆われている。車数台が何かの能力だろうか、不自然にペシャンコに潰れている。
それだけならまだいい、時間をかければ元に戻せる。しかしこの羅列したもの全部に塗り固められている赤黒いものや
ピンク色のモノは元に戻せない。
上条は地獄を見ている。耳に響くのは呻き声や泣き叫ぶ声。鉄の匂いが鼻に嫌というほど鼻につき、取れない。
地面にはすごく濃い赤い影や虫がたかっている腕、細長い腸のようなモノがブツ切れに散らばっている。
そして首や体やらがありえない方向に曲がっているモノが横たわっている。
視覚からの衝撃が余りにも強く、瞳を強く刺激する。
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