70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga ]
2013/07/13(土) 16:58:08.18 ID:9eajpPZa0
街灯の光も殆ど届かない、汚い裏路地。タバコの吸殻が突風によって宙を舞い、
微かな煙の匂いが香る。
地面には黒い染みや、飲み捨てられたアルミ缶が転がっている。
隣接している建物の壁には、アルファベットやら記号が落書きされている。
それは何重にも落書きが重ね塗りされ、元の色が分からなくなっている。
科学力が数十年進んでいる都市とは思えないその風景は
先進都市であり、国をも凌ぐ言われる学園都市の事実と大幅に乖離している。
貧困街を連想させるようなそんな場所に御坂美琴はいた。
この場所、普通の人なら恐怖や焦りを感じるだろうが、御坂は
怯える素振りもみせない。むしろ疲労や倦怠といったものが見て取れる。
「はぁ……あと何ブロックですか?これ……」
「次のGブロックを回ったら終わりじゃん」
「そうですか……」
完全下校時刻からもう3時間が経過しており、その間休憩も一切していない。
軍隊にも匹敵する超能力者の御坂といえど、体は普通の中学生のものと一緒だ。
流石に三時間も休憩もなしに、夕食も取らずに働きっぱなしというのは体力の消耗が激しい。
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