過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」3巻
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/06(土) 19:36:38.58 ID:6QX93pwdo
彼が助けを求めるように後ろを振り向いたが、全員無言だった。
とりあえず無責任にがんばれーと心中で応援する。
再び彼が赤ん坊に向き合った。

真奥「その、お前は、なんだ?」

赤ん坊「ふ?」

真奥「ああいや、その、名前、そうだ、お、お名前は?」

多分バイトで子供連れに話しかける要領なのだろう、若干柔らかくなった口調で貞夫が尋ねる。
今度は返答があった。

赤ん坊「アラス・ラムス」

貞夫「アラス・ラムス?」

アラス・ラムス「う、アラス・ラムス。……ぷひっ」

そう名乗った赤ん坊は、くしゃみと共に目が覚めたようで辺りをきょろきょろと見回している。
漆原がビビって身をのけぞらせたがどうでもいい。

見たところ一歳か二歳くらい、銀髪だが一房だけ紫色の髪に、紫色の瞳の少女だ。

真奥「アラス・ラムスは、どこから来たんだ?」

アラス・ラムス「ん、いえ……ほど?」

人間で言えば見た目の年齢よりも言葉は達者なほうだと思うが、
さすがに赤ん坊だ、今ひとつ要領を得ない。

真奥「いえほ……? あ、家? まぁそりゃ家から来たんだろうが……家……あ、おうちはどこだ?」

アラス・ラムス「おうち……おうち? おうちしらないよ」

真奥「そ、そうか……」

貞夫も困っている様子で、伝わりやすいよう言葉を選んでいる。


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