過去ログ - 恵美「もしも魔王の正体に気づかなかったら」3巻
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[sage saga]
2013/07/06(土) 20:05:21.01 ID:6QX93pwdo
恵美「今のアラス・ラムスは私から離れられないから、私の家で三人で暮らしましょう」
恵美「大丈夫、芦屋よりも家事は上手くやってみせるわ。これからは真奥恵美として私も――」
千穂「遊っ佐さぁぁぁぁぁん!? 早い、早いです!」
千穂「そこまで飛ぶんですか!? このアパートに引っ越すとかそういう話じゃなくて!?」
どうもこの提案は彼女の想定を超えていたようで、腕を振り回し焦燥の顔で言ってくる。
恵美「や、だって人にも堂々とアラス・ラムスを紹介したいし、そしたらやっぱり正式な手続きした方がいいじゃない?」
千穂「だからってけ、けけけ結婚なんて! そんな、真奥さんは甲斐性なしのド貧乏フリーターですよ!」
恵美「私が稼ぐから大丈夫よ。もう子供もいるんだから事実婚みたいなものだし」
流れ弾が刺さったらしい貞夫が傷ついた顔でぐふっと呻く脇で、アラス・ラムスが言ってきた。
アラス・ラムス「ちーねーちゃ、けっこんてなに?」
千穂「え!? いや、それは、好き同士な男の人と女の人がパパとママになって、それで……」
アラス・ラムス「んぅ? ぱぱとままはもうぱぱとままなの」
恵美「そう、つまり私達は既に夫婦。そういうことよアラス・ラムス」
千穂「それ何か違いません!? いや論理的には合ってるかもですけど違いますよね!?」
騒ぐ千穂ちゃん、首を傾げるアラス・ラムス、事態の収集を諦めたように頭を抱える貞夫。
やがて声を聞きつけたベルや芦屋に漆原がこちらを覗ってくる。
その光景は、とりあえず当分の平和な生活を予感させた。
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