過去ログ - ハニー・ポッター「プリンス、だなんて。なんなのかしら」
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722: ◆GPcj7MxBSM[saga]
2013/08/06(火) 02:45:35.17 ID:3w1Ng9At0
スラグホーン「この液体、摩訶不思議、世にも奇妙なフェリックス・フェリシスは。伝説や空想の代物でなく確かに今ここに存在している」

スラグホーン「この調合法の複雑さ、間違えた時の惨憺さたるや! 誰もがこれを手の届かないものとしてしまうのも当然ということだ」

スラグホーン「しかし――ここにあるもののように正しく煎じることが出来れば、飲んだ者の全ての企てが成功に傾くのが分かる。少なくとも、薬効が切れるまでは」

ハニー「……すごいわ。魔法って、凄い」

ロン「でも、なら、どうしてみんなそれをしょっちゅう飲まないんだ?そりゃ、調合が難しいっていうのは分かるけど、だってそれって……最っ高だ!」

スラグホーン「気持ちはわからんでもない。しかしだ、これはあまりにのみすぎると有頂天になり、危険な自己過信に陥って戻れなくなる。薬効が切れても自分の運を疑わず、無謀な行いをして破滅へと向かいかねないのだ。過ぎたるは尚、ということだ」

スラグホーン「そもそも大量に摂取すれば毒性が高い。常飲などもってのほかだ……しかし、ちびちびと。長い人生のうち、ほんの数回ならば」

マイケル「せ、先生は飲んだことがあるんですか!?」

ロン「おうマイケル、君は飲んでもジニーとの仲は復縁しないと思うぜ」

スラグホーン「二度ある。二十四歳の時に一度、そして五十七歳の時にも。朝食と一緒に大匙二杯、我が人生において完全無欠の二日だった――」

 マルフォイ「……あれがあれば」

スラグホーン「さて。ところで、この最高の薬を――諸君に差し上げたいと思う」

ハニー「……えっ?」

スラグホーン「小瓶一本分、十二時間分だ。一応警告しておこう、この薬はもちろんスポーツ、試験、賭博の際に使用するのは禁じられている。通常の日に使いなさい、そして、通常の日にどれだけのラッキーが待っているのか体感するといい!」

シーーーーーーーン

スラグホーン「ほっほう、謹聴で結構。なぁに、緊張は解きなさい。この最高の賞を得る条件は、簡単なことだ……教科書十ページを開いて!」

ばさばさっ!ばたっ!

スラグホーン「時間はあと一時間と少々。『生きる屍の水薬』にきっちり取り組んでいただこう!これまでのどの魔法薬よりも複雑であるからして、完璧な代物は求めない、だが、ベストを尽くしなさい!最も尽くしたものが、この愛しいフェリックスを獲得する!さぁ、はじめ!」

バタバタバタバタツ
 トントントントン グツグツグツグツグツ


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