過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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◆S.3OfNv5Fw
[saga]
2013/07/11(木) 01:30:51.57 ID:GwY168de0
「お前と年は殆ど変わらないが、あの恵まれた体格だ。それを活かさない訳にはいかないんだが、どうしてもな……」
私は溜息混じりに、吐露していた。
尚も、私の愚痴は熱を帯びて続く。
「この前取れたグラビアだって、良かったんだがなぁ……概ね好評だったのに、まだバラエティのオファーばかり来る。
いや、無い事は無いんだが、私からすれば少な過ぎる気もするんだ。
みくだって、撮られる事自体に抵抗は無いし、もっと増えて欲しいんだよ」
「……そう、ですか」
「そして、愛海とユニットでも組ませれば、面白いぞきっと。愛海の習性が嫌でもみくの体を引き立たせる。
それに、あの二人だ。掛け合いでも人気が出るぞきっと。事務所がOK出してくれれば、今すぐにでもやらせるんだが……。
あぁ、でも、幸子はソロの方が良いと思うから、このままで行くと思うんだが……」
「……随分、楽しそうですね――さん……」
車は、まだ高架下を抜けない。車内の陰が、濃くなっていた。
ミラーで後ろを見ても、幸子がいつの間にか顔を俯かせていた事しかわからなかった。
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