過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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◆S.3OfNv5Fw
[saga]
2013/07/15(月) 01:06:40.90 ID:rh9YQKQy0
私は、やり過ぎていたのか。
信頼関係というものは私とアイドル達を繋ぐ、血管のようなものだ。私はそれを作ろうと、あの日から躍起になった。
通っていなければそのまま死に、滞りなく繋がっていれば仕事も良好になり得る、この関係を。
しかし、この情は一度でもこの血管に流れてしまってはいけない。
もし流れてしまえば、血管に貼り付き血が鈍る。破裂必死の大動脈瘤。
それが、恋愛。この情なのだ。
高架下から車が抜けた。しかし、光が車内を照らす事は無い。
陰の輪郭が更に濃くなっただけだった。
「……今日は、もう帰ります。食事に呼んで貰ってなんですけど、今日は……」
「……あぁ」
彼女が言ったのか、私がハンドルを切ったのが早いのか。
既に、車の進路は変わっていた。
帰りの道中、私と幸子は口を聞こうとしなかった。
私は彼女の言葉の熱に侵され、沈んだ空気を吸い、まともに叶わなぬ呼吸を、ただ意識していた。
彼女はただ体を小さくし、自身を堪えるようにしていた。
早く、そして重く、時が過ぎた。
重厚な前門を備えた、白塗りの大きな家。車は、彼女の家の前にまで来ていた。
私達は車内に籠る空気のせいで、体が麻痺したように止まっていた。
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