過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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◆S.3OfNv5Fw
[saga]
2013/07/07(日) 17:30:05.68 ID:qH1jWcyn0
「……ちっ」
「っ……」
舌先の乾いた音が、静かな車内に響いた。
その音に、彼女の垂れた目が見開かれ、表情が固まった。
「あっ、その……プ、プロデューサー、さん?」
しまった、と思ったがもう遅かった。
彼女の顔には、既に戸惑いと怯えが綯交ぜになった表情が、上書きされてしまっていた。
彼女はまだ年端もいかない少女だ。大人の持つ黒い感情をぶつけて良い相手では無い。
私は目頭を押さえ、自分のした事を悔みながら大きく溜息をついた。
「……すまない。少し、疲れていてな……あまり、お前の相手ができる余裕が無いんだ」
と、何とか謝罪を述べた。
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