過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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◆S.3OfNv5Fw
[saga]
2013/07/15(月) 09:45:05.20 ID:rh9YQKQy0
「何だ」
「みくの事は時々でいいから、それよりも幸子チャンにもっと多く構ってあげた方が、良いと思うにゃ。
それと、――チャンが持ってる投票券……みくに入れようと思ってる分は、全部幸子チャンに入れてあげて欲しいにゃ」
深淵を見透かされたようなその言葉に私は目を丸くした。体が硬直し、みくから目が離せなかった。
「どういう意味だ」と、返すのが精いっぱいであった。
「自分でもわかってる癖に、そんな適当な返事が通用するみくじゃないにゃ。
やった後の後悔よりも、やらなかった後悔の方が、みくは辛いと思うけどにゃ」
ついに、私は言い返す言葉を失ってしまった。
「にゃはは! じゃね――チャン!」
そう言って、今の私にとって痛いほどの笑顔を向けて、みくは寮の中へと入って行った。
茫然とし、私はしばらく寮の玄関を見つめていた。
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