過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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20: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/07/07(日) 19:08:49.84 ID:qH1jWcyn0

その、翌日だった。
私達がようやく、変わる時が来たのは。

昼休み。私は事務所ビルの屋上で食事を終えたものの、ベンチに座ったまま、空を見上げていた。
なんとなく、また事務所に戻る気になれなかった。ただずっと、答えの出ない問の出口を、考えていた。
無論、彼女の事だ。

私が担当で無い方が、彼女は伸びるのではないか。
昨日の事で、彼女は私に対して恐怖を感じてしまっているのではないか。

しかし、彼女はまだ成果も出せていない。
担当を変えろと志願しても、私がこの事務所をやめて強制的に返させても、結局お荷物のレッテルを貼られたままになるのではないか。
彼女には、道は残っていないのでは無いか。

思考は虚空に溶け、ただ虚無の感触だけを残し、消える。
霞を掴むような問に、私は追い詰められていた。


もう、やめるしか――。




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