過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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◆S.3OfNv5Fw
[saga]
2013/07/21(日) 19:17:06.98 ID:3F74c3xT0
「そ、それは……」
「恥ずかしかったからか? あんな啖呵を切って、目を合わせるたりするのが」
図星だったらしく、幸子は顔を伏せてしまった。
「悪い悪い。もう仕返しは終わりだ」
「わかったら、さっさと車を出して下さいよ!」
「はいはい」
「はいは一回です! 全く、そんなコトもわからないなんて、本当に――さんはダメですね!」
何だかこのやりとりが懐かしく感じて、私は笑ってしまった。
「な、何ですか突然笑って……もしかして、そういう趣味ですか」
「いや。ただ、やっぱりこうやって軽口を叩きあうのが、私達らしいなと思ってな」
「……そう、ですか」
「あぁ。最初は、お前のテンションというか、人間というかがよくわからなかったからついて行けなかったけど……。
今は、もうこういうのが無いと張り合いを感じなくなるくらいだよ」
私はそう言いながら、ようやく車のエンジンを入れた。
明りがまばらに点いた薄暗い立体駐車場を、徐行しながら進む。
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