過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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◆S.3OfNv5Fw
[saga]
2013/07/21(日) 19:35:52.06 ID:3F74c3xT0
否定はしてくれたが、もやもやとする。
語尾がぼかされた物言いに、また熱くなった私はまた問い詰める。
「じゃあ、約束はどうするんだ。別に、今言ってくれても構わないんだぞ」
ミラーで幸子の顔を見る。目が合った。そして幸子は不服そうに、私を見つめ返した。
「……それが聞きたいなら、ボクとオフの日を合わせて下さいよ。ボクの言う事くらい、聞いてくれないんですか」
「幸子……」
「ボクのコトを見てくれるって……言ったじゃないですか……」
「そ、そうだが……ったく、殺し文句だな。わかったよ。私も男だ、自分の言った言葉に責任を持とう。
取引先に頼んで日程をずらしてもらって、そこに有給を捻じ込んで貰う」
彼女の恨めしそうな声と瞳で私は揺さぶられ、たちまち譲歩してしまった。
惚れた、弱みか。
私がこう言うと幸子は満足したのか鼻を鳴らした。
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