過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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262: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/04(日) 22:06:37.69 ID:lgRE4mqd0

「な、何ですか――さん。さっきからボクをちらちら見ているようですけど……あ、わかりましたよ!
 ボクがカワイイから見ていたんですね? 全く、こんな状況でもそんな行動を取るなんて、屈強ですね――さんは!
 ほら、遠慮なんてしな……な、なな何ですかそのシートとレインコートは」


ようやく幸子はこれの存在に気付いた。が、もう遅い。
コースターは坂を登り終わり、後は最後の下り坂を落ちるだけだった。
そしてその先に待っているのは、巨大な水溜まりだ。


「あぁ、そう言えば言って無かったけどこのジェットコースター、水が凄いんだってさ。水」

「え? 水?」


幸子が何か言おうとする前に、コースターはまた轟音をあげて急落下した。
そしてコースターが水を切り、巨大な水飛沫を巻き上げた。
弾けるような音を上げて水が私達に襲いかかった。


「フギャー!?」


コースターが水に飲まれ、搭乗者全員が盛大に濡れた。水飛沫の中に、小さな虹が見える。
日差しと遊園地が織りなすカラフルな色達が、その虹をより幻想的な物にしていた。
後ろの座席の方で、子供がそれを見て喜び叫んでいる。

レインコートを纏った他の搭乗者は、皆思い思いの歓声をあげていた。
ただ一人、何も対策をしていなかった者以外は。



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