過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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◆S.3OfNv5Fw
[saga]
2013/08/04(日) 22:38:54.03 ID:lgRE4mqd0
「……あ、あのっ……これは……」
「……こういう事で、良いんだな」
「えっ? あ……あの……」
幸子は自分が今どういう状況にいるのか正確に理解できていないのか、言葉にならない声を出し続けている。
「何も言わないなら、そう受け取る」
彼女の頭を自分の肩に引寄せるようにして、耳元で彼女にそう囁く。
彼女の顔は見えない。見る余裕も無かった。
ただ、彼女が欲しかった。必死で、私は彼女を抱きしめていた。
私達は固まった。彼女は抱きしめられたまま、私を突き放そうともせずにじっとしている。
すると、彼女の体がピクリと震えた。何かを堪えるように、小さく息を漏らしている。
そして、私の背中に彼女の手が、ゆっくりと手を回された。
「い、良いんですか……そ、その……ここ、こんなコト、担当の、アイドルにして……」
「……我慢、してきたさ。ずっと、ずっと……我慢して来た。だが、私にだって、限界がある。
限界が、あるんだ」
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