過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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292: ◆S.3OfNv5Fw[saga]
2013/08/07(水) 22:31:12.02 ID:Tc0xzzKq0


「ボクは今日、友達のアイドルの家に……泊まる。そういう風に家族の中ではなってます」


最初は、その言葉の意味がわからなかった。
だが、彼女の真剣な眼差しを見て、ようやく意味がわかった。


「……それは……どういう、意味だ」

「……言わせるんですか?」


私は言葉が詰まった。この言葉が意味する所はつまり、私の家にでも泊めろという事だろう。
そして、彼女のあの時の震えるように零れ落ちた深い息。
あれはとどのつまり、何かを想定して出たもののはずだった。

平静ならば、私は理性の人間であるという自負はあった。
しかし先程のように衝動に駆られ彼女を欲してしまうような人間でもある。
とどのつまり、私もさもしい男なのだ。それが、心配であった。


「……幸子。その……何だ。言葉の意味をちゃんと汲み取れているのなら良いが……。
 そんな事をしたら、大変だぞ」

「何が……大変なんですか」

「それは……どこに記者とかがいるかもわからないじゃないか。そんな所をすっぱ抜かれてみろ。
 こんな、大事な時に……」


私は極めて全うな意見で反論をした。しかし、私はわかっていた。
こんな言葉で、彼女を説得できるはずがないと。



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