過去ログ - 幸子「優しい優しい、プロデューサーさん」
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◆S.3OfNv5Fw
[saga]
2013/07/07(日) 20:11:49.37 ID:qH1jWcyn0
「あっ……うぅ……」
そんな私の言葉を聞いて、幸子はついに泣きだしてしまった。
倒れそうになった彼女に、私は無意識に寄り、力を抜いて抱きしめていた。
「ゴメンな……本当に……」
今まで、本当に不安だったのだろう。
自分でカワイイとは言ってきたが、いつもLIVEバトルでは負けていた。
自分でも、自信が無くなっていたのだ。
だが、自分の相棒となるべきプロデューサーは慰めてくれず、自分を避けていた。
その辛さは計り知れなかった。
そんな重圧に耐えてきた彼女の小さな体を受け止めつつ、私は再度、自らの愚かさを悔いた。
「ゴメンじゃ、ないですよっ……ゴメンじゃっ……」
彼女も、私同様に背伸びをしていた。
年相応の、か弱い、少女だった。
泣きじゃくる彼女を抱きしめ、ゆっくりと頭を撫でた。
彼女の髪はとても柔らかく、そして滑らかだった。
こんな事実も知らなかったのかと、改めて実感した。
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