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2013/07/10(水) 21:46:39.10 ID:lfD8m1XT0
やがて夏になった。
今日は、人生初ボーナスを記念して、桐乃とレストランで夕食を摂る約束だった。
桐乃とは駅で待ち合わせをしている。
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2013/07/10(水) 21:49:33.96 ID:lfD8m1XT0
桐乃「……」
俺は気づいていた。
桐乃が見ているのはドレスじゃない。
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2013/07/10(水) 21:51:11.56 ID:lfD8m1XT0
京介「……よぉ、待ったか?」
桐乃「!お、遅い!」
京介「別に時間には遅れてないだろ?」
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2013/07/10(水) 21:57:16.09 ID:lfD8m1XT0
遠ざかって行くドレスを横目に、俺はこの四年間思っていたことを聞いてしまった。
京介「なぁ、おまえさ」
桐乃「なに?」
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2013/07/10(水) 22:01:41.30 ID:lfD8m1XT0
レストランに着くと、予約していた個室に通された。
俺は奮発して、ちょっとお高いフレンチレストランを選んでいた。
京介「やべー、今になって緊張してきた」
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2013/07/10(水) 22:03:17.48 ID:lfD8m1XT0
少しして、料理が運ばれてくる。
グラスの中を舞う泡が、シャンデリアの光にきらきらと輝く。
京介「よし!じゃあしっかり味わって食えよ!」
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2013/07/10(水) 22:06:15.58 ID:lfD8m1XT0
京介「えっ…」
桐乃「京介いつも仕事頑張ってるからさ。あたしからもご褒美」
京介「マジか!?あけていい?」
70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/10(水) 23:12:01.31 ID:lfD8m1XT0
京介「ありがとなぁ、桐乃。ボーナスでたまにはおまえに良いもの食わせてやろうと思ったんだけど、逆に良い思いさせてもらって」
桐乃「気に入った?」
京介「もうめちゃくちゃ気に入った!」
71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/10(水) 23:14:27.61 ID:lfD8m1XT0
京介「なんだよ急に」
桐乃「あたしね、あの時、京介がこれからどんな人生を歩もうと、もうその隣にあたしがいなくても、いいって思ってた。これからは、あたしが勝手に遠くから京介を思い続けるだけで、我慢しようって」
京介「……」
72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/10(水) 23:16:12.24 ID:lfD8m1XT0
京介「…そんなこと、言わなくていいって。だって」
桐乃「兄妹だから?」
京介「そういうこと」
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