過去ログ - P「泣いて 泣いて 泣き止んだら」
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24: ◆ZL3cxe4sn.
2013/07/08(月) 22:01:35.16 ID:kyEHZzFQ0

 アイツに何か言われたけど覚えてない。夢の中を歩いているかのようにふらふらと歩いていた。
片付け始められているセットにもうすべて終わったのだと言われているようで。お前は認められなかったと言われているようで。

 その場から逃げ出すように歩く。そうだ、楽屋裏に行こう。
今の私にはそこがお似合いのはずだから。

「少しは躾というものをなさってください」

P「申し訳ございません。うちの伊織が大変なご迷惑を」

 楽屋裏には先客が居た。
今一番会いたくないアイツと誰か。

「全くです。うちのアイドルに擦り傷一つ付けてごらんなさい。貴方の所の十把一絡げのアイドルとは格が違うんですよ!」

P「……申し訳ございません」

 ごめんなさい。
一言言えればどんなに楽だろうか。

 私が悪い。
一言言えればアイツはどんなに楽だろうか。

「貴方の事務所に抗議書でも送りましょうかねぇ? 大々的に。まぁ芽の出ないアイドルに割く時間が少なくなってそちらにも有意義でしょう」

P「……申し訳ございません。……アイドル同士の喧嘩が公になるのは御社のアイドルにとってもいいことにはならないでしょう」

 アイツの握られている左手から何かが垂れていた。赤いそれは暗い楽屋裏で怪しく光った。
血、だった。

「ま、私もそこまでする気はありませんがねぇ。なんで当事者である彼女がこの場にすら姿を表して居ないんですか?
 頭の一つや二つうちのアイドルに下げさせるべきなんじゃないですかねぇ?」

P「申し訳ございません。自分の頭で収めて頂けないでしょうか」

 お願いだから止めてよ。私なんかのために頭なんて下げないでよ。

「……ま、いいでしょう。金輪際我社のアイドルに汚らしいアイドルを近づけないでいただきたい」

P「申し訳ございませんでした」



P「…………誰が汚らしいだ」



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