過去ログ - とある一位の精神疾患case3. -SS速報VIP

過去ログ - とある一位の精神疾患case3.

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217: ◆toRuBXJ1L4YW[saga]
2013/09/15(日) 22:20:00.77 ID:uoZIyUCso

なんでだ？
何で立てる？

人間がどうすれば壊れるかなどよくわかっている。

どうすれば立ちあがりたくなくなるかも、立ちあがる気力さえなくなるほどの暴力も――！

立ちあがれるはずがない。

じりじりと後ずさろうとした自らの脚に、一方通行は震えた。

「……に、やってンだよ、俺は……」

もう逃げねェンだろ？
俺が守るって、そう決めたじゃねェか。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「オマエが守れるンでしょ？」

そうだ、俺が……

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　もう泣いちゃだめだよ。

……分かってンだよ、そンな事は。

俺はもっと、もっとこれからしなけりゃいけないことがあるンだよ。

こンなところで、殴られてちゃいけねェンだよ。

いつも通り、それだけでいいのに。

何で……

「面白ェよ、オマエ――」

コイツはまだ立ちあがってくンだよ……！

「――最っ高に面白ェぞ！」

触れろ。
触れるだけでいい。

たったそれだけで。

伸ばした指先に、振りあげた相手の拳がぶつかって、押し負けた。

「歯を食いしばれよ最強」

俺は、最強じゃなかったのかよ。

「俺の最弱は、ちっとばっか響くぞ」

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