過去ログ - 上条恭介「キミの笑顔が好きだった」
1- 20
8: ◆/ZP6hGuc9o[saga]
2013/07/10(水) 01:34:23.05 ID:SJta8h95o
その日の夜だった。

ふと目が覚めた僕は、左手に妙な違和感を覚えた。

妙な、と言うと語弊があるかもしれない。

むしろ、『普通の感覚』と言った方が正しいのだろうか。

事故にあってからは失われていた、『普通』の感覚だ。

ヴァイオリンを演奏する事が出来なくなるほどの深い傷を負い、痛覚さえ失われていたその左手に、感覚が戻っていた。

それだけじゃない。

僕の体の一部でありながら、僕の言うことを全く聞いてくれなかった筈の左腕は、僕の意思に呼応して動いてくれた。

それは文字通り、『普通』だった。

事故なんてなかったんじゃないかと錯覚を覚えるほどの、『普通』の感覚。

何がどうして治ったのかは、わからなかった。

それこそ『奇跡か魔法の類』と言えるモノだ。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
53Res/25.82 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice