20:13と14の間[sagesaga]
2013/07/10(水) 18:32:38.44 ID:n6RJLVrL0
【自己紹介】
「なる程、考え事か。あのなぁ、この森には魔物が出るって知ってんだろうが、馬鹿じゃねえのか?」
「それは……ごめん。でも助かったよ。ありがとう」
悪態に反論する事も無く、人懐こそうな童顔の青年は柔和に微笑み右手を差し出した。
その所作に違和感は全く無く、馴れ馴れしさや厭らしさも無い、 純粋なものだった。
「いいのか? 怖い魔者に手を握り潰されちまうぞ?」
と、魔者の青年は脅かすが
「魔人だから…何てのは怖れる理由にはならないし、それを理由にしてはならない。エルフ、ドワーフ、獣人だって姿は違えど人間なんだから」
間を置かずに告げられたその言葉を聞いた彼は、頭をがしがしと掻き、気付けば笑っていた。
「お前、名前は? オレはブラッズだ」
「僕はリナト。よろしく、ブラッズ」
差し出された右手は、握られている。
こうして、種族の違う二人の青年は出会った。
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