7: ◆bsVOk5U9Es[saga]
2013/07/10(水) 22:49:34.95 ID:cQFsek9Mo
「そう。昨日は小さいながらもライブイベントだったんだよ。知ってるかな? トライアドプリムスって。」
「知ってます。最近売り出し中だって、クラスの子たちが話していました。」
「嬉しいな、知ってる人がいるってのは。努力が認められた気がするよ。」
といっても努力してるのは俺じゃなく彼女たちだけどね。
そう、男は笑う。我が子を思いやる父のような温かさである。
「お休みを貰ったって言ってましたが三人はどうしているんですか?」
「彼女たちは仲良く観光してるよ。アイドルっていっても年頃の女の子だからね。偶には息抜きも必要さ。俺にも、ね。」
片目を閉じて悪戯っぽく言えば、どこか少年のような顔つきであった。
それが何だかおかしくて口元へと手をやる。くすくすと漏れ出る声を聞いた男は照れくさそうに後頭部を掻いた。
「すみません。なんだか子供っぽいなぁと思ってしまって。」
「まぁ、皆若いからね。付いて行くのも大変なんだよ。」
「お兄さんも、まだまだ若いです。」
「そう? もう、三十路目前だけど。」
「世間一般で言えば充分に若いです。」
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